出版社/著者からの内容紹介
きり軟らかい手書き広告ちらしまで、バラエティに富んだ生の写真76点を素材に、そ
こに現れた「生のことば」を学ぶテキスト。
語学力の向上と同時に、(実はそれと切り離せない)社会へのリアルな理解を深
め、現地に暮らす留学生や企業人にとっては生活が便利に、旅行好きには一歩踏み込
んだ旅が楽しめるようになる……そんな新しい中国語教材、『漢語新視野II』 (05
年7月、北京大学出版社刊 張世濤 編著)の日本語版です。
オリジナルが、中国で中国語を学ぶ外国人向けテキストであるのに対し、日本語
版は、独学者にも無理なく学べるよう、背景理解や語彙に大幅な加筆を加えまし
た(簡体字に不慣れな方のためには、常用漢字表記も添えました)。
語学テキストとして : 看板特有の凝縮表現(たとえば日本語でも「新人求
む!」で「新人求める!」ではないような)は、中級以上でも意外にむずかしい。文
字面は分かったつもりでも、読み違えていることもままある。そういう箇所には「読
み取りのここがポイント!」やていねいな「ボキャブラリ」解説を、微妙にニュアン
スが違う類義語には「比較」を加筆。辞書や文法書にも載っていない情報を随所にち
りばめました。
初級者は看板のことばをスラスラ読めるよう音読練習し、基本語彙と文法をしっ
かり習得。これだけでも、実力は見違えるほどアップします。中級者ならさらに手を
広げ、「語彙を増やそう!」コーナーでボキャブラリ強化!上級者には、看板のテー
マをたたき台にエッセイを書いたり、ディスカッションすることを推奨します。生き
た素材を豊富に盛り込んだ本テキストは、幅広いレベルの学習者に応えます。
そして、語学力向上と切り離せないのが、背景理解です。背景理解のあるなし
が、推測力を大きく左右します。それはリスニングやリーディングはもちろん、語学
力を構成するすべての力に影響します。
社会背景理解の資料として : 看板のことばを理解するには、語彙や文法だけ
では実は不十分なことが多々あります。たとえば、「人民」と「公民」の違いについ
て。「公民」は「人民」を駆逐したの?中国の年金や健康保険って?不動産事情?新
語事情?賭けごと事情?にせ札?環境保護、規制緩和、インフルエンザワクチンetc.
といった旬な話題から、いまさら聞けない、中国近現代史のおさらいまで、この1冊
でカバーできます。新聞解説にも載っていない情報もたくさん。
「いま」そこにある「社会」は、過去から未来への線上にあるもの。中国の「い
ま」に目をこらすと、過去から未来まで見通せる視野が身につきます。それこそがつ
まり、原題『新視野』が意味するところなのです。
カバーの折り返し
りのままの写真を使うことで、‘ことば’と‘社会’をダイレクトに結びつけた。
単なる写真集あるいは教材ではなく、‘ビジュアル’と‘文字’を周到に融合さ
せた‘新型文化読本’である。
収録写真は、政治・経済・社会・文化・近代史におよぶスローガン、商店・施設
の看板、サインや標識、コマーシャル広告をカバーする。これら‘代表的な文化の記
号’は、いま現在の中国の社会的気分と、人々の生活環境を如実に映し出す。中国語
学習者のための‘生きのいい’教材としてだけでなく、中国ウォッチャー各位のため
にも‘視点’をアップデートする資料として利用してもらえるはずだ。
本教材のもうひとつの特長は応用範囲の広さ。‘閲読
など‘背景理解’の課程に適するだけでなく、独習者の読み物にもなりうる。語学レ
ベルも初中級から上級まで、幅広く活用できる……。
(05年7月刊 北京大学出版社オリジナル‘まえがき’より抜粋)
著者について
張世涛
学院 対外中国語教育学部主任、助教授。85年より外国人向けの中国語教育に従
事。世界中国語教育学会会員。中国対外中国語教育学会 華南支部理事。第1回 全国
対外中国語教育優秀賞 受賞者。政府認定中国語テキストの著書、共著多数。


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